Imitation doublet



 ふわふわと揺れるツインテールはまるで何も考えていないようで苛々する。
 実際その通りなのだろう。この男の頭の中は空っぽに違いない。
 そうでなければ毎度毎度こうして人の神経を逆撫でする行為ばかりする意味がわからない。

 ギリギリと唇を噛み締めて、俺は目の前を横切ろうとする男の腕を掴み上げた。

「いって!何しやが……げっ、土方、」

 驚愕に見開かれた目を覗き込んで確信した。
 所在なさげに彷徨う視線は明らかに「しまった」と呟いている。

 ああやっぱり、コイツは何も考えちゃいねえ。




「テメーはまたそんな格好しやがって。ちったあ節操つーもんを学んだ方が良さそうだな。」

 冷えた声を背後から浴びせられて、俺は無意識のうちに冷や汗を垂れ流した。何でこんなところにいるんだ。よりによって一番知られたくない人間にバレるなんて、どうしてこう自分は間が悪いのか。
「なっ、離せよ!」
「うるせえ、今日という今日は許さねえからな。」
 本能的に察知した悪寒から逃げ出そうと足を踏み出すが、強引に腕を掴まれしまう。さらなる嫌な予感が寒気を煽る。上手い言い訳を考えようとしてもパニックに陥った頭では何も考えることができない。正直に言おうものなら何が起こるかわからない。

 何でこんなことになっちまうんだ。

「パー子にヘルプしてもらいたいのよォ」なんていつもの倍額を提示させられて、しぶしぶ承知しただけなのに。生活の為に泣く泣く偽乳まで詰めただけなのに。
 そりゃ別に万事屋だけでも生活は何とかやってけるよ。でも何つーか、ほら。俺、いっつも土方くんに奢ってもらってるじゃん。そりゃ薄っすら悪いなって思うよたまには!しかも何か最近忙しそうだし疲れてるみてえだから、たまには俺もお前にいい物食わしてやりてえなって、そう思っただけなのに。何で俺が怒られなきゃならねえんだ。人の気も知らねェで!いや言わなきゃ伝わりっこねえけど。つーか言うつもりねえけど。そんなん言った日にゃあ銀さん羞恥で死ねるからね。バーカバーカ。一番のバカは俺だよ畜生。

 そう葛藤している間に、辺りの景色はどピンクのネオンに包まれていた。前を歩く土方からはまるで戦場へ行こうとしているかのような殺気が漂っている。無言が怖い。逃げ出すタイミングはすっかり失われてしまった。
 連れ込まれたホテルのベットへと投げ飛ばされ、起き上がろうとした隙を突かれて後ろ手に縛り上げられる。何すんだ、と文句を言いながら顔を上げた瞬間、目にした光景に言葉を失った。
 壁一面に広がる鏡。映っているのはいつものように不機嫌な土方と、いつもとは別人の自分の姿。
 偽物で胸を膨らませている、女を強調した自分の姿。
 決して嘘を吐かない鏡に改めて自分がどんな格好をしているのかを思い知らされる。
 唖然としている間に土方は傍らサイドボードの棚を開き、深紅の荒縄を取り出しながら視線をこっちへ向けた。

「ちょ、待て、待てよ、オメーちょっと落ち着いたほうがいいって、」
「うるせえ。」

 じりじりと後ずさるが一蹴される。きっぱりとそう言い放ち、手にした縄を俺の体中へと食い込ませていく。
 既に後ろ手で拘束されている身ではさして抵抗することもできず、俺は絶望的な気持ちで自分にかけられていく縄を見つめていた。
 何だお前、今まで散々人のことドSとか言っといて、テメーの方が縄の扱い俺より上手いんじゃねえの?
 ふとそんなことを思っている間に両足は左右に広げられバッチリM字開脚、上半身は亀甲縛りに似せた形で、縄は偽物の胸をさらに強調するように体に食い込んでいく。鏡に映るいやらしい自分の姿に、堪らなくなって目を伏せた。

「…なあ、悪かったから解いてくれよ、」
「何言ってんだ、」

 僅かな望みは、瞬時に打ち砕かれる。

「仕置きしねえとわからねえテメーにわざわざ教育してやるって言ってんだよ。有難く思え。」

 気が遠くなるのにやはり気を失えない自分を心から恨んだ。
 何だってこう俺は頑丈にできてるんだよ。




「っ、なあ、も、やめよーぜ、」

 後ろから抱きかかえられた状態で呻く。目の前に広がる鏡に視線を向けないように俯いていても、それに気付いた土方に顎を固定されて無理矢理顔を上げさせられてしまう。
「なあ、おかしいって、止めろ、」
 ピチャピチャと唾液が絡まる音に耐え切れなくなって、後ろを振り返ろうとるすが、その僅かな動きでさえも自分の思い通りにできない。
「…この、っ、変態、何が楽しいんだてめー、」
「うるせえ。ちゃんと前見てろよ。」
 先程から土方は俺の着物を脱がすこともせず、執拗に偽物の胸を揉みしだきながら、赤く染まった耳朶を舌で嬲り続けている。そんなハリボテを弄って何が楽しいんだと思いながらも、俺は次第に鏡から目を逸らせなくなっていった。鏡の中の自分はアダルトビデオのように攻められている女にしか見えない。
 そこにある筈も無い乳首を捏ね回すように、土方は指を動かしていく。
 体に覚えのあるその動きに、思わず体が震えた。まるで詰め物の下の自分の乳首を抓られているような錯覚を起こしてしまうのだ。次第に疼き始める体を持て余しながら浅い呼吸を繰り返すが、熱は一向に逃げてくれない。
「…ァ、っ。ほんと、やめっ、」
「どうした…?俺は何もしてねえぜ?」
「っん、」
 ワザとらしい口調で土方が耳朶を食む。ぞくりと背筋に痺れが走る。速まっていく鼓動と共に、俺は無意識の内に腰を揺らめかせていた。この男に覚え込まされた快感が欲しくて体が勝手に動く。だが両腿を擦り合わせようとしても縄で足を開かされているのでできない。そんなはしたない体の変化が気付かれない筈が無かった。獲物を甚振るような目付きをしながら土方が口元を吊り上げる。伸ばされた指がもどかしそうに揺れる腰を辿り、既に反応し始めている下半身を知らしめるように上下に這わせられる。ひくりと喉が鳴ってしまう。
「…ぁ、ひじか、」
「今てめえは女なんだろ?何で女がこんなとこ膨らましてんだ?ああ?」
「アアッ、や、」
 ぎゅっと力を込められて、思わず声を上げてしまう。
 響いた声が甘く強請るような色を含んでいるのに気付いて、また羞恥に肌が赤く染まる。
 だが、力を入れて二三度扱いただけで土方の指はすぐに離れていってしまった。
 着物の上から縛られた縄は太股の付け根をしっかりと通っていて、膨らんだその場所が一層際立って見える。すると、鏡に映る土方がニヤリと笑って再び偽物の胸を激しく揉み始めた。いつまで経っても与えられない刺激に焦れて、また腰を揺らす。恥ずかしいのに止められない。だが体に絡まった荒縄が擦れるだけで返って体は追い詰められてしまう。
「っ、う、も、やだ、ぁ、」
「何言ってんだ。てめえ胸苛められるの好きだろうが、」
「ちが、」
 弱々しく首を左右に振るときつく閉じた瞳から涙が一筋零れ落ちる。
 土方がそれを舐め取るように俺の頬に舌を這わせてきて、胸の奥が甘く震えた。酷い事をされてるのに、優しい仕草に絆されてしまいそうになる。もっと、と甘えようとしている自分に気付いて必死に首を振った。
「違うのか?だったらどうして欲しいか言えよ。」
「ふ…、ぅ、ちくしょ、」
「言わねえといつまで経ってもこのままだぜ?」
 意地悪くそう囁かれて、屈辱に唇を噛み締める。だが中途半端に煽られた体は踏み止まってはくれない。悔しさに身を戦慄かせながらゆっくりと口を開く。まるで操られているように。
「…い、いつもみてえに、して、直接…触って、」
「ああ?聞こえねえよ、」
 返ってきた言葉に本気で泣き出しそうになりながら、俺はやけになって声を荒げた。
「っ、イキてえんだよ!早くしろこの変態ヤロー!」
「んだと!上等だこの淫乱ヤロー!」
 言うなり土方は俺を押し倒し、着物を引き裂くように脱がし始めた。
 着物が肌蹴た拍子にぼとりと間抜けな音を立てて胸の詰め物が落ちる。胸が無くなったせいで緩くなった縄の間から、土方の手が侵入してくる。熱い手の感触に身体が震えた。
「ひっ、あ、」
 そのまま肌の感触を確かめるように指を這わされ、いきなり乳首を摘ままれて思わず甘い声を上げる。触られてもいなかったのに既にそこは固くなっていた。
「あっ、あ、んん、っ、」
 片方はきつく捏ね回され、もう片方は舌で転がされる。漸く訪れた刺激に体が歓喜しているのを誤魔化せない。縛られているせいで不自由な体をくねらせて、少しでも快感を得ようと土方の体に擦り付ける。
「っん、はぁ…ひじかたぁ、下、も、」
「縛られて喜んでんのかよ。ったく、これじゃ仕置きにならねーな。」
 呆れたように笑いながら、枕元にあるスイッチを押す。するとベッドの天蓋が開いて鏡貼りの天井が現れた。鮮明に映し出される、部屋の光景。

 中途半端に脱げた着物が体に巻き付いた縄に引っかかっている。快感に瞳を潤ませて、涎を垂らして喜んでいる自分の姿。
 嬲られた乳首は赤く腫れ上がり、土方の唾液でてらてらと光っている。淫らな光景に、体の芯がずくりと痺れた。

「あ、やだ…って、」
「嘘吐け、こんなにしやがって、」
 土方が俺の下半身に巻き付いた縄を外し、俺の下着を脱がせた。だが、勃ち上がって刺激を求めている欲望は無視して、ローションで濡らした指を後ろへと這わす。きゅうきゅうと締め付ける壁を押し広げるようにしながら抜き差しが繰り返されると待ちわびた歓喜に体がビクビクと跳ねた。
「ひっ、い、アア、ッ、」
「ほら、自分がどうやって抱かれてるかちゃんと見ろよ、」
「んっ、も……イキた、」
「言わねえとイカせねえって言っただろ?今てめえはどうなってんだ?」
 達しようとする度に離れていってしまう愛撫が耐えられない。惚けた頭の隅で、次第に自分が堕ちていくのを感じていた。
 早く、早く。鼓動が跳ね上がり、焦燥を表すように息が上がっていく。身を捩りながら仰け反り、土方の首筋に荒い吐息を吹きかける。耐えられない、と舌を伸ばして肌を伝っていく土方の汗を舐め回した。早く、欲しい。
「……あ、ひ、ひくひくして……中…熱くて、」
「それで?」
「あ…ぅ、きもち、いい、」
「こんな恥ずかしい恰好が気持ちいいのかよ?この変態、」
 揶揄するような口調と共に中のしこりを擦られて、悲鳴のような嬌声を上げる。見ろ、と促されてまた鏡を見てしまう。土方の指を咥え込んで快感を得ようと揺らめく腰。だらしなく舌を出して開いたままの口。思わず身を捩れば、腰に固い感触が当たる。土方が気付いたようにそのまま熱を擦り付けてきて、またじわりと唾液が沸いた。
「…ほんとやらしい体だな、銀時、」
「あっ、や、ぁ、」
「ったく、淫乱が、」
 楽しそうにクスリと笑う吐息に肌を擽られる。ぞくりと震えて、放っておかれたままの欲望からまた先走りが零れた。
 中を犯している指が激しさを増していく。喘ぎを我慢することもままならない。
「女みてえな恰好して、女みてえにココ、弄られて、」
「あ、んっ、ああっ、あ、」
「俺に女みてえに嬲られて気持ちいいのか?ああ?」
「あっ、やだ、や、んん、」
「嘘吐くなよ、俺に女にされたくてそんな恰好してたんだろ?」
「ひっ、あ、」
 耳を犯す低い囁きはまるで媚薬のようだ。いやらしい言葉を吹き込まれる度に、鏡に映る自分の先走りの量が増えていく。もはや理性はとうに粉々に砕かれて、自分が何を言ってるのかもわかっていなかった。
「なあ、気持ちいいだろ、銀時。どうして欲しい?このまま指でイクか?」
「っ、あっ、ん、やぁ、」
「何が嫌なんだよ。イクのが嫌か?それとも指が嫌か?」
 思考が霞んで意識が遠のく。
 鏡の中の自分が陶然としながら口を開くのをぼんやりと見つめていた。
「…い、イキてえ、ひじかた、お前の突っ込んで……んっ…イキてえよ、ぅ、」
「俺に突っ込まれて?女みてェに?」
「あっ、イキてえ、お、女みてえに、イク、いっちまう、」

 なあ、して、
 女にするみたいにして、
 奥まで犯して、誰も触れない場所にお前の匂いをつけて、俺をお前のモノにして。

 快楽に溶けきった瞳が鏡の中でそう強請る。堪んねえな、と呟いて土方がベルトを外して前を寛げる。滾った熱を眼前に晒されて思わず熱の籠った息が漏れた。吐息は期待に濡れている。

「ぐちゃぐちゃだな、ほら、すんなり入っちまうぞ、」
「アアッ、ん、ぁ、んんっ、」
「そんなに欲しかったかよ、すげえなっ、絡みついてきやがる、っ、」
 響き渡る自分の嬌声がみっともないと思っているのに、言われるがままコクコクと頷いてしまう。
 激しく腰を揺すり立てられて、悲鳴のような声が勝手に飛び出て目を見開く。するとまた鏡の中の自分と目が合った。厭らしい自分の姿を見て羞恥に震えながら、それでも身体は貪欲に土方を呑み込もう勝手に動く。腰を押し付けて、足を絡めて、気持ちいい場所を探すように。
「オラッ、イイかよ?」
「ひっ…ん、い、い、イイから、あー、っん、」
 それでも後ろの刺激だけでは物足りなくて、ゆるゆると左右に首を振った。
「っ、ひじからぁ、まえ、も、さわって、ぇ、」
 拘束された手がもどかしい。代わりに縺れた舌を出した。懸命に伸ばした舌を絡めて夢中になってキスを交わす。肌に残った赤い縄の痕を辿られると、体はまた喜んで土方を締め付けてしまう。
「女は前なんかねえだろーが。こっちだけでイケよ、っ、」
「あっ、ぅ……やだ、やぁ、っ、も……出る、っ、」
 弱い場所を抉るように突き動かされて、体が痙攣を起こしたようにブルブルと震え出す。すると土方は限界を察して意地悪く腰を引いた。反射的にそこが抜くのを嫌がるように絡み付く。なんて、厭らしい。こんなに厭らしい身体にされてしまった。もう、戻れない。
「…ぁ、なんで、」
「女なんだろ?中に出す訳にはいかねえだろうが。」
「っ、てめ、まだそんなバカなこと、っん、」
「嫌なのかよ、なあ、銀時?」
「あっ、ん、」
 立ち上がった乳首に爪を立てながら、意地悪く腰を揺すられる。
「抜かれんの、嫌か?」
「…あ、っ、や、だ、」
 欲に染まった体はちっとも言うことを聞かなくて、快感だけを追ってしまう。
 同じ男にこんなことをされて、こんな体に変えられて、嫌なのに、恥ずかしいのに、もっと厭らしいことをして欲しくて堪らない。胸を弄られて、中を犯されて、気持ち良くてもっとして欲しいだなんて、まるで本当に女にされてしまったようだ。なりふり構わず求めれば、土方がごくりと生唾を呑み込む姿が目に入る。欲に濡れた視線にすら犯されるのが嬉しくて堪らない。

 もっと俺を欲しがって、俺をお前でいっぱいにして。

「じゃあどうして欲しいって?」
「あ……おく、…奥に、出して、お前の………、んんっ、」
 いやらしい言葉を吐けば土方は満足したのかスイッチが入ったように激しく突き上げてくる。俺は再び悲鳴のような声を上げながら喉を曝して歓喜に打ち震えた。
「あ、っん、いい、っ、いい、ああっ、」
「やらしい顔しやがって、っ、すげえな、」
「ひっ、あ、も、ダメ、ダメ……あああああああっ!!」
「オラッ、出してやっからしっかり飲めよっ!」
「…ぁ、あ………あ、つい……んっ、」
 叩きつけるように腰を突き出して、土方が欲を吐き出す。そのまま俺の腰を持ち上げて、吐き出した精液を塗り込めるように腰をグラインドさせていく。まるでマーキングされているようだ。そう思った途端にゾクゾクと痺れるような快感が背筋を這い上がる。

「覚えとけよ。てめーは俺のモンだ。」

 俺は、この男のモノ。

 ぐちゃりと繋がった場所から水音が響く。
 漸く焦点の合った俺の瞳に映ったのは、鏡の中で恍惚とした笑みを浮かべている自分だった。



 それからも土方からの責め苦は何時間も続いた。
 玩具を入れられてそのまま放置されたり、勃ち上がった自身に触れることを一切許されないまま鏡の前で自慰をさせられたり、さらに逐一自分がどんな状態なのかと聞かれていやらしい言葉を吐かせられたり。
 ふと我に返る度、縄を解かれたら打ん殴ってやろうと思うのに、漸く腕が解放された時はまるで力が入らなかった。
 ビンタ一つ食らわせることもできず、必死に土方の背中にしがみ付いて腰を振っている自分が居た。




「……ん、」

 顔中にキスをされている感触に目を覚ます。

「起きたか?」
「…んん、仕事?」
 むずがるようにしながら、頬を撫でている手に擦り寄ると土方が静かに笑った。
 どうやら機嫌は直ったらしい。
「ああ、悪ィな。オメーはまだ寝てろ。夕方まで大丈夫だから、」
「…ん、」
「タクシー呼んで帰れよ。腰立たねえだろ?」
「…誰のせいだと思ってんだよ。テメー後でぶっ殺してやっからな。」
 起き上がることもできやしないと睨みつけるが、恨みがましい視線を受けても土方は満足気に口元を吊り上げた。

「これに懲りたら二度とあんな格好すんじゃねえ。次やったらもっと啼かせてやる、覚えとけよ。」





 太陽が西に傾き始めた頃、俺は漸くノロノロと起き上がった。
 視線を巡らせると、いつの間に用意したのか枕元には新しい着物が用意されているのが目に入る。
 ベッドから降りて着替え始めると、爪先に何かが当たった。柔らかいそれはそもそもの原因となった胸の詰め物だ。
 溜息を吐きながら、どうしてやろうかと手にした詰め物を握り締める。


『次やったらもっと啼かせてやる、』


 不意に蘇る言葉にゾクゾクと痺れが走る。
 気付けば俺は熱い息を吐きながら、再び詰め物を着物の下、自分の胸へと仕込んで身を震わせた。



【END】

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